DIARYダイアリー

出会い

2024年1月16日

私がオコメンプロジェクトのある研究会に入ったきっかけは、研究会の担当教員である長谷部葉子先生との出会いだ。

私の学校には、週に一回キャンパスでの宿泊型授業がある。SBCという名の授業で、Student build campusの略だ。この名の通り、学生が未来の大学のあり方を考えながら授業を受ける。授業は毎週先生が代わり、様々な講義やワークショップを開いてくれる。主に1年生と2年生を対象にしたものであり、一年生の春に興味本位で受講することにした。その授業の一つを長谷部葉子先生が受け持ったのだ。

「ではみんなさんペアを組んで相手の似顔絵を描いてください。」先生の一言目。まだ、そこまで交流のないメンバー同士で似顔絵を描くことになった。私絵上手くないよ〜、見せたくないななんて声が多かった中で、みんな盛り上がりながら自由気ままに相手の似顔絵を描いた。ここは美術学校ではないから、上手な絵が完成するわけではない。けれどシンプルな要素、目、口、輪郭、鼻、表情、で自分が表現されているのが実に面白かった。相手にはどのように見られているのかが絵を通じて知れるのだ。

似顔絵の後は、先生が地域の野菜を使った夜ご飯を作ってくださった。その時に初めて長谷部先生ご飯を食べたのだが、ここで私の胃袋は掴まれた。なんて美味しい料理なんだろう。私は初めてこの料理で地域の野菜を味わった。

夜ご飯の後は散歩。学校の近くの宇都母知神社まで歩き、そこでお参りをしに行った。そこでまた、長谷部先生が近くの和菓子屋さんの草餅を用意してくれた。私が食べた草餅の中でもダントツに美味しく、柔らかく、すぐに和菓子屋さんの名前を聞いたほどだった。「いわかめ」というお菓子屋さんで、長谷部研に入ってからもよくお世話になっているお菓子屋さんだ。わたしの大学は最寄駅からバスで来るので、大学の周りを散策したことがなかった。初めての場所を夜に生徒共に歩いているのだ。これが授業であることを忘れてしまいそうだ。

散策後、「さてみなさん、明日の朝は近くのお寺にお経を聞きに行きますので5:45に出発します」衝撃の一声が先生からかけられた。え???朝お寺に行くだと!?
泊まりの授業といえど、次の日の朝はいつも朝ごはんを食べるだけだ。なんと変化球の飛んでくる授業なのだろう。朝、眠気マックスの生徒がお寺へ向かうと、20人もの生徒が来たことに流石にお坊さんも驚いていた。お坊さんが私たちに修行の話もしてくださり、早朝から特別講義を受けた気分だ。もう一度いうが、これは大学の授業なのである。

地域との繋がり、そして食をコミュニケーションとしも大事にしている先生に惹かれて、私は長谷部葉子研究会にはいることにした。

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