DIARYダイアリー

年越しキャンプ2~ニュージーランドの初日の出~

2021年1月16日

朝5:30。初日の出を見に行くためにテントを出た。初日の出をみると思うと足取りも軽く丘を楽々と登れた。道中でプケコという鳥を発見。この島は、外来種であるプケコは野生のキウイにとって敵。プケコは繁殖能力が高いのでキウイを追い出してしまう。そのプケコを、この島に入れてはいけないとキャンプの管理人さんが言っていた。しかし、丘を登ればそこらじゅうにプケコ。どうやら、すでにプケコは住み着いているみたいだ。

日が上ってしまわないかと不安になりプケコを後にして早歩きで登った。夜中にカウントダウンをした所に登りに行った。そこは、360度海に囲まれている景色で見晴らしが素晴らしい。丘に着くと、まだ太陽は姿を見せていなかった。だけど、登ってすぐに感動した。反対側には綺麗な満月がみえピンクと水色のグラデーションで空が彩られていた。この景色を、ワンガヌイでも見たことがある。あの時は、川がグラデーションになっていたが今回は海だ。日本では、初日の出を見に行く人は沢山いるけれどニュージーランドでは少ない。あまり、そういう文化がないのだ。だから、今回私たち以外に初日の出を見にきた人は一人もいなかった。そう、この美しい光景を独り占めだったのだ。

6時、雲の中からオレンジ色の光が姿を見せた。雲がない快晴の空。そして、とても強い光が海に光の線をつくった。目の前の太陽からまっすぐと私の所まで線が伸びてきた。これは、絵の中の世界なのだろうか。こんなにも、太陽のパワーを感じるのは初めて。きっと、特別な感情を初日の出である太陽に抱いていたのだ。日中は太陽が早く動くとは思わないけれど、日の出と日の入りの時はいつも一瞬な気がする。朝陽は、気が着くと太陽はオレンジではなく白の光を放っているし、夕日は、よそ見をすればいつのまにか水平線の下に沈んでいる。一瞬の時間を写真に撮るのは楽しい。太陽によって黄金に照らされた植物の姿は格好良かった。

綺麗な満月の下で年越しをして、初日の出でパワーをもらった。それに、年越しの時に私は流れ星をみた。流れ星をみながら3回お願い事をすると叶うというが、あ、流れ星と思った瞬間には消えてしまう。初日の出を見た帰り道、行きよりも距離を感じた。登りは、ウキウキしていたから足取りは軽かったのだ。

テントに帰りながらふと、一年前のお父さんの言葉を思い出した。2019年から2020年になったとき、私たちは日本にいた。「日本での年越しも良いけれど刺激がもっと欲しいな。来年はネパールで年越しをするか」と父が言った。2021年はネパールで年越しをするつもりが、今私がいるのはニュージーランド、そして無人島でキャンプをして年越しを迎えた。私にとって、この年末年始は刺激のある日々だった。念願の初日の出も見た。それから、初めての家族のいない年越しでもあった。場所は違へど、私にとってこのお正月は一生の思い出となる時間だった。

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